TENDRE POISON ~優しい毒~
「これ、大きいかもしれないけど使って?」
そう言って神代はあたしに白いTシャツを渡してくれた。
「ありがとう。じゃぁ着替えてくる」
「うん。じゃあ僕出てるよ」神代はくるりと背を向けた。
「いいよ。あたしが廊下に出るから。先生はコーヒーの用意しておいて」
「そ、そうか」
ホントは色々探りたかった。けど、今度下手な動きを見られると言い訳が立たない。
ここは大人しくあたしが廊下に出れば済むこと。
あたしは廊下に出た。
廊下はひんやりと冷え切っていた。
でもあたしの体は熱を持ったように熱い。
なんで―――?