TENDRE POISON ~優しい毒~
僕はイチゴのショートケーキを食べることにした。
付属のプラスチックのフォークで一口切る。
「可愛い子そろえとくっていってたから期待しろよ」
そう言って僕の胸をどんと拳で叩く。
「……うん」
合コンかぁ。はっきり言ってあんまり乗り気じゃないんだよね。
でも……
彼女ができれば、まこのこと忘れられるのかなぁ。
彼女ができれば、鬼頭のことを考えることもなくなるのかなぁ。
鬼頭……
こんなこと考えてる僕は本当最低だよ。
だから忘れて。
こんな酷い男のことなんて―――