TENDRE POISON ~優しい毒~


乃亜姉が、ソファに倒れこんでいた。


白いソファも、乃亜姉の高校の制服も真っ赤に染まっていた。



「乃亜!!」



あたしは駆け寄った。


乃亜姉の体はまだ温かかった。



「乃亜!しっかりして」


抱き起こすと乃亜姉はあたしの腕の中で小さく呟いた。








「か……みし……ろ、せ…んせ……」



かみしろせんせい!?


誰よ!それ!




発見が早かったので乃亜姉は一命を取り留めたものの、ショック状態で一年も眠ったままだ。







自殺未遂だった。






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