TENDRE POISON ~優しい毒~
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テストが終わると、あっという間に終業式がやってきた。
梶とはあれ以来口を利いていない。
何かあたしを避けてるようにも見える。
まぁ無理もないか。
今日から冬休み。
冬休みはたった2週間だけど、あたしはもう梶とは会うことはない。
梶は男子5人ぐらいで群れをなしていた。
その輪に歩いていき、あたしは思い切って声をかけた。
「梶」
梶が驚いたようにこちらを振り向く。
唇を結び、目を開いている。
あたしはその顔に向かって言った。
「ばいばい」
「お、おう。また……な」
梶はぶっきらぼうに返してきた。
ごめんね、ホントのことあたしの口から喋れなくて。
でも梶が納得いく理由は必ず明良兄から伝えてもらうから。
だからバイバイ。
今までありがとう。