TENDRE POISON ~優しい毒~
ベッドの上に向かい合って座る。
何だか気恥ずかしくてあたしは顔を赤くした。
だってあたし今何も着てないもん。
先生もだけど。
ドキドキするのは、当たり前だよね。
先生はあたしのまだ完治してない肩や腕にそっと触れた。
包帯はとれたけどまだ絆創膏は貼ってある。
「雅……まだ痛い?」
あたしは無言で首を横に振った。もうほとんど痛みはない。
先生はちょっと微笑んだ。
「怖かったら言って?」
「途中でやめれるの?」
あたしがちょっと挑戦的に神代を見あげる。
「う」と言って神代が苦い表情をつくる。
「努力します」
「……いい。努力なんてしないで。あたしを先生のものにしてよ」
神代が柔らかい微笑みを浮かべる。
あたし……この笑顔が大好き。
イエスキリストに少し似てる……
慈愛に満ちて、何でも受け入れれる寛容な心を持っていそうな。
この笑顔が大好き。