TENDRE POISON ~優しい毒~
「俺正直さ、お前が計画を遂行できなかったこと嬉しく思ってる」
うん、とあたしは小さく頷いた。
「好きなんだろ?神代のことが……」
「うん」
今度ははっきりと、梶の耳に届くようしっかりと頷いた。
梶は前髪をくしゃりとかきあげると、
「あ~あ。やっぱ失恋かよ」と呟いた。
「ごめんね」
梶はあたしの肩に置いてた手を退けて、今度はあたしの肩に体ごと寄りかかってきた。
「梶?」
「俺さ~、諦めないから!」
は?