選択肢
その言葉と共に、私の頭の中でたくさんの映像が出てきた。痛くも苦しくもない。普通にテレビを見てる感覚だ。
何回も映像が変わり、そして映像は止まった。その映像は“私”だった。
「貴女はAM10:00にCスタジオで撮影をしていました。そして、撮影の終盤にさしかかった時、頭上の照明が貴女の頭上に落下。即死でしたね。おわかりですか?里川美麗20」
男が私の頭の上から手を離すと同時に映像が終わった。最後に見えたのは血の海。
わかりたくない、理解をしたくない現実だった。