獅子が招いてくれた恋
『元気ねえなー…。かえで!何やってたんだよっ』
「お姉ちゃん…!」
とりあえず妹のかえでとコンタクトをとった。
「はるちゃーん!!」
「待ってたよはるちゃん!うちらだけじゃ無理〜」
「一緒にわっしょいしよ〜?」
かえでの同級生やその1つ下や2つ下の中学生たち。
とにかく、とりあえず、後ろから横から、『わっしょい、わっしょい』と煽ってやる。
そしてたまに、男御輿も煽る。
『男子!だ〜んすぃ!!笛しか聞こえねぇじゃねぇか、あ?』
「うるせえ!くそはるか!!」
『はぁ!?てめえはいつからそんな生意気な口を聞くようになったんだよっ』
さっきお母さんとはんぶんこした缶チューハイのお陰で少しだけテンションがハイ。
「はるか、女ばっかじゃなくてこっちも盛り上げろよ!」
かえでの同級生がニタニタしながら言ってきた。
『こら、先輩を呼び捨てにすんじゃねえっ!許す!…そーれ、わっしょい!』
「「「わっしょい!」」」
どんなに頼りなくても、
どんなに生意気でも、
こっちがやる気を見せればしっかり応えてくれる、かわいい後輩たち。