獅子が招いてくれた恋
 
パチパチパチ…


「お〜、うまいうまい。こりゃあ将来楽しみだあ!」

「来年から稽古へ来るか?」


男の子は「へへっ」と照れ臭そうに笑っている。




「こっちの若いねえちゃんもな!2年目でこんなに吹けるようになってなあ」

「そうだな!嫁へ行っても祭りだけには戻ってこおよ」

「死んだじいさんにも手を合わせに行かにゃな!」






小1から、9年間出続けた地元・藤宮の祭り。

何となく助っ人として参加した10年目の高1。

ずっと憧れてたお神楽に入った高2。



…2年目のお神楽。
じいちゃんの目に、今のあたしはどんな風に写ってるのかな?












〈はるかside、二度目の夏〉
< 29 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop