獅子が招いてくれた恋
「うおぉー!はるかだ!!」
前を行く男御輿から聞こえてきた。
「はるか!早く女子助けてやってー」
「はいよー。あんたらもファイトね!」
はるかが腰の曲がり切った俺の横に入ってきてからは、あっという間だった。
坂が終わって、石段を上り、鳥居をくぐって、また石段を上って…
朝と同じ、神社の広場に戻ってきた時には、隣にはるかの姿はなかった。
その後、ひっくり返るんじゃないかってくらいに御輿を練って。
3・3・3・1拍子で締めをした。