獅子が招いてくれた恋
―――2年前、
高1の夏…
『ハルカー…。ハルカっ!』
何だよ、ここの人間は…
「どったの?大丈夫?」
こんな重たいもん担いで…
『俺、無理。帰りてー』
こんな坂上って…
「我慢!これがラストスパートだからファイト!!」
しまいにゃ石段…!?
しかも担ぎ手は中学生。
俺とハルカは助っ人。
俺の地元は平らで坂なんかないし、御輿だってこんなに重くねえ。
「子供用だから軽いんじゃない?」
ハルカは軽〜く言った。
確かに、俺が小学生の頃に担いでたのは子供用だ。
中学でも担いだけど、こんなに重くはなかった。