獅子が招いてくれた恋
 
俺っちがおかしいのか?

ハルカが住む、この藤宮がおかしいのか?

標準なんてないのか?




「え、これ?ニヒャクだよ」








―――コノミコシハ、ニヒャッキロダヨ。






「あっちは300だか400だか…。忘れちゃった」


ハルカは大人御輿を指差した。




なんだ、この地域は?

中学生の女の子が8人で200キロを担いでいるのに、大人20人前後で300キロだか400キロを担いでいる。



それをはるかに話すと

「仕方ないよ、バカだもん」

と、呑気に笑う。


いつもは可愛いと思える、俺の彼女の笑った顔。

この時ばかりは、「これが異文化か」と、手に汗を握ることしかできなかった。




< 64 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop