獅子が招いてくれた恋
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「メイちゃんたち、ごめんね…」
ユウヤが呟いた。
『ん…芽衣?よく覚えてたじゃん!』
今年、芽衣は小6のはず。
優也のことが気に入ってたらしくて、「はるちゃん、ゆうくんは?」なんて台詞を去年も言われたし、おとといも言われた。
『ユウヤ、芽衣と約束でもした?』
「メイちゃんたちの時もお御輿手伝うって指切りげんまん…」
正直妬けた。
そん時のユウヤは、まだあたしのもん。
可愛く指切りげんまんしてんなよってね。
『よし…、決定!』
再来週の土曜日は藤宮小の運動会だ。
芽衣たちに『運動会を見に行く』と約束した。
『ユウヤ、次の次の土曜日、空けときな!』
「はっ?」
『芽衣に会わせてやる!んで、約束し直すの。芽衣たちが中3の祭りには絶対に行くって』
「はぁっ!?」
ユウヤに近付きたい。
ヨリを戻したい。
もしかしたら、そんな気持ちがあるのかもしれない。