獅子が招いてくれた恋
 
―――――




「メイちゃんたち、ごめんね…」

ユウヤが呟いた。


『ん…芽衣?よく覚えてたじゃん!』


今年、芽衣は小6のはず。

優也のことが気に入ってたらしくて、「はるちゃん、ゆうくんは?」なんて台詞を去年も言われたし、おとといも言われた。




『ユウヤ、芽衣と約束でもした?』

「メイちゃんたちの時もお御輿手伝うって指切りげんまん…」




正直妬けた。
そん時のユウヤは、まだあたしのもん。

可愛く指切りげんまんしてんなよってね。




『よし…、決定!』

再来週の土曜日は藤宮小の運動会だ。
芽衣たちに『運動会を見に行く』と約束した。


『ユウヤ、次の次の土曜日、空けときな!』

「はっ?」

『芽衣に会わせてやる!んで、約束し直すの。芽衣たちが中3の祭りには絶対に行くって』

「はぁっ!?」




ユウヤに近付きたい。

ヨリを戻したい。


もしかしたら、そんな気持ちがあるのかもしれない。




< 66 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop