楓クンのHappy*Xmas☆*:・゚
嬉しさと喜びで溢れている背中を見つめる。
穂香も喜んでくれたし、本当によかった。
……なんて。
当の本人には恥ずかし過ぎて絶対言えねぇ……。
さっ、そろそろやるとするか。
俺は一息ついて、立ち上がると、片付けを開始した。
ほとんどアイツが食った皿を重ねて、次々とキッチンに運ぶ。
隣のリビングでテレビを見ながらケラケラ笑う穂香を横目で見て、俺は少し苛立ちを感じた。
アイツ、ほとんど自分が食ったくせに片付けもしないのか。
普通は「手伝うよ」って声をかけるのが常識だと思うが……
いや。仕方ない。
アイツにとって片付けるということは“普通”じゃないことくらい分かっている。
それに、今日はクリスマスだ。
穂香の男として、アイツにはいい思いをたくさんしてもらいたい。
それが俺の本心だ。