楓クンのHappy*Xmas☆*:・゚
はぁ……
マジで、面倒くせぇ……
「悪いけど、断る」
バターのパッケージに目を向けたまま、女達に向かって言う。
「えぇ!? なんでですかぁ?」
拍子抜けした声を上げて女達は俺に言い寄った。
遊ぶわけないっつーの。
俺はやりたいことがあんだよ。
俺は女達の質問には答えずに、バターと生クリームをカゴに入れると、逃げるようにその場から立ち去った。
食材を買い揃えた俺は買い物袋を持ったまま、二階へと移動した。
服屋や雑貨屋が立ち並ぶ二階は、クリスマス一色で
サンタの格好をした店員や、トナカイの置物、
BGMも愉快なクリスマスソングが流れている。
俺はラッピングコーナーで、頭を悩ませていた。
穂香の大好きなチョコレートをラッピングするのに必要なリボンと包装袋。
どれがいいだろうか。
種類がたくさんありすぎて分からねぇ……。
穂香はどんなのが好きなんだ?