楓クンのHappy*Xmas☆*:・゚
「あの……プレゼント用ですか?」
疑わしい目で俺を見つめる女店員。
「はい」
俺がそう言うと女店員は「そうなんですね」とニコッと笑い、レジ打ちを始めた。
……やっぱり。
俺が使うと思ってたんだな。
そんなことを思いながらピッピッとレジを打つ女店員を見つめる。
「……合計で4500円になります」
レジ打ちが終わった女店員は俺に笑顔を向けた。
……は?
4500円?
聞き間違えかと思ってレジ画面を見ると、やっぱり4500と表示していた。
ーー帰り道。
辺りが暗くなり始め、道はイルミネーションで飾られて、綺麗な光を放っている。
俺はコートを羽織り、マフラーをぐるぐる巻いて、カップルで賑わう街を歩く。
はぁ……、と吐く息が白い。
俺は左手に持っているバカデカい袋を見つめた。
こんなマヌケたしろくまが、まさかあんな高額だったなんて……。
俺はしろくまをナメてたんだな。
……すげぇよ。お前。