好きでごめんね。




私は、はる兄のぬくもりに包まれたまま、俯いていた。




「…帰ろう?」




そう、切り出したのは、はる兄だった。



はる兄は…私がどうして逃げたのか…聞かないの?



普通、不思議に思うよね?



はる兄は、ゆっくりと私の手を握って歩き出そうとした。



波「聞かないの………?」



遥「…何を?」



はる兄はキョトンとしていた。



波「どうして…私が逃げたのか。」



私は不安でいっぱいになった。



でもはる兄は、ふっと優しく微笑んで私を見つめた。



遥「波瑠が言いたくなるまで、聞かない。俺が悪いことしたのかもしんないし。」



波「そっ、そんなことないよ!」



私は一生懸命に否定した。



遥「ははっ、そう?よかった。」



そう言ってニッコリと笑うはる兄。



可愛い…/////



遥「…………熱あんのかっ!?大丈夫か?」



やややばいー汗



波「なななななないよ!!!!だ、大丈夫!!!!」



遥「女の子なんだから、気をつけなよ?」



波「う、うん。」



そうして、私たちはゆっくり、家路をたどった。




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