クリスティアナ
「い……ってぇ……」



鼻をしたたかにぶつけて痛みが和らぐようにさする。



「おい、何やってるんだ?」



キースが振り向き眉を寄せて睨んでいる。



「……お前って、もしかして背中に羽、生えているのかなって……」



「俺に羽?あるわけないだろ」



赤くなった鼻にキースは指先ではじく。



「いたっ!」



痛みで涙目になる。



「ほら、道が開けた どっちへいけばいい?」



痛がる俺を笑ってやがる。



「もう一度洞窟か?」



右へ行けば洞窟に進む。



左に行けば小屋だ。



< 151 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop