クリスティアナ
俺の相手は腕の痛みで戦意喪失らしい。


石畳にうずくまり出血する腕を抑えている。


俺は赤毛の男に襲いかかっていた大男に切りかかる。


そこを短刀でかわされ、はじかれた。


「うっ!」


はじかれた拍子に俺は地面に転がった。


くそっ!


立ち上がると大男があっけに取られた顔で俺を見ていた。


赤毛の男も動きを止めて驚いた顔をしている。


俺はハッとして空いている手を頭にやる。


外套のフードが取れていた。


「お前、女だったのか」


赤毛の男が驚いて声をあげる。


大男は俺の顔を見た途端、ニヤニヤしはじめた。




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