クリスティアナ
「リリア、クリスは来ないの?」



リリアだけが部屋に入って来るのを見た沙羅は聞く。



「……はい ご結婚を控えて神経質になられておられているようですわ」



そう言うと、愛する夫ロイドの元へ向かう。



「無理もないわね、クリス 大丈夫かしら……」



沙羅はフィルト酒を楽しんでいるルーファスとキースに目を向けた。




******



クリスは寝台の上に横になったものの、寝返りを打ってばかりいた。



着々と婚礼が迫ってきている。



俺は知らない奴と結婚できるのか……?



もちろん出来る。



それは、ずっと自問自答の繰り返しだった。



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