クリスティアナ
「ちょっと確かめたい事があって私も医務室へご一緒してよいですか?」
「怪我をした騎士でもいるのですか?」
「え?いいえ ちょっと」
キースがいなければそれで良いと思ったイレーヌは言葉を濁した。
§ § § § § §
医務室の前に立つと中からうめき声が聞こえ、ガラムとイレーヌは顔を見合わせた。
そしてはじかれたようにイレーヌが扉を開く。
カーテンの向こうからまだくぐもった声がしている。
「おい、がんばれっ」
キースの声だ。
イレーヌはカーテンに近づくと引いた。
「イレーヌ!」
「いったい何をっ!?」
寝台の上に誰かが横になっている。
むせ返るような消毒液の匂いでイレーヌは胃から胃液がせり上がってくる感覚を覚える。
「どうしたのですか?」
イレーヌの後ろから姿を現したガラムに薬師が安堵の表情を浮かべた。
「ガラム様っ!」
上級薬師でさえ、この娘を助けられないと思っていた。
「怪我をした騎士でもいるのですか?」
「え?いいえ ちょっと」
キースがいなければそれで良いと思ったイレーヌは言葉を濁した。
§ § § § § §
医務室の前に立つと中からうめき声が聞こえ、ガラムとイレーヌは顔を見合わせた。
そしてはじかれたようにイレーヌが扉を開く。
カーテンの向こうからまだくぐもった声がしている。
「おい、がんばれっ」
キースの声だ。
イレーヌはカーテンに近づくと引いた。
「イレーヌ!」
「いったい何をっ!?」
寝台の上に誰かが横になっている。
むせ返るような消毒液の匂いでイレーヌは胃から胃液がせり上がってくる感覚を覚える。
「どうしたのですか?」
イレーヌの後ろから姿を現したガラムに薬師が安堵の表情を浮かべた。
「ガラム様っ!」
上級薬師でさえ、この娘を助けられないと思っていた。