クリスティアナ
「すぐに私を呼んで頂ければ良かったのに」


「ガラム様の手をわずらわせる事など……」


薬師の一人が言う。



「人の命を助けるんだ いつでも私を呼んでくれてもかまわない」



そう言うと再び呪文を唱える。



「キース、いつまで足を押さえているの?」



イレーヌが近づき言う。



「え?あ、あぁ」



「可哀想に、たくさんの痣が出来ちゃったわよ?」



それから時間をかけてガラムはクリスの治療をおこなった。



§ § § § § §



「朝まで目を覚まさないでしょう」



治療を終えたガラムはキースに言った。



「ガラム様、ありがとうございました」



力を使ったガラムの疲れた表情を見てキースは心の底からお礼を言う。


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