クリスティアナ
イライラとした足取りで鍛錬所へ向かうキース。



あのじゃじゃ馬!男勝りにも程がある。目には目をのタイプだな。



「キースっ!」



ロイが走って追って来た。



「ロイ様」



「あの人、やっぱりキースの恋人だって」



ニコニコしながら期待の目でキースはロイに見つめられた。



「ロイ様……はぁ~ どこでそんな話が?」



片手を額に置いてうなだれるキースにロイはキョトンとなった。



「みんなが話しているよ?良かったよね 美人さんだし」



「びっ?美人っ?確かに稀に見る珍しい髪はきれいだが美人とは言えないな まだガキだよ」



「そんな女の人をガキだなんて そんなの聞いたらあの人、傷つくよ?」



ロイが顔をしかめた。



キースの口の悪さは今に始まった事ではないが。



「どうだか、自分の事を俺って言う女だからな」



キースの話しにロイはますます興味が湧いた。



「僕、あの方と話がしたいです」



キラキラしたルーファスそっくりのダークブルーの瞳をキースに向ける。



「数日後、陛下に許可をもらえばかまわないんじゃないですか?」



「うん♪そうします」



王子は上機嫌にスキップしながらいなくなった。



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