クリスティアナ
王女ならば
数日が経ち、クリスは少しふらつくものの支えなしで歩けるようになった。
「腕の傷はわたしの魔法をもってしても残ってしまいますね」
若干えぐられたような傷跡に薬を塗りながらガラムは言った。
「これくらいかまわないです」
国王陛下の従兄弟なのでクリスも敬語を使っている。
「かまわないか……女性なら少しの傷でも大騒ぎだろうに」
「俺は男として育てられたから これからもそう生きるつもりです」
ガラムの薬を塗る手が止まった。
クリスはどうしたのかと顔を上げると、深いダークブルーの瞳と目があった。
「貴方は男として生きられません 周りが放っておかないですよ」
「なっ!なにを言っているんですか!?」
「見事なストロベリーブロンド、真っ青な空の色の瞳、髪に負けないくらいのイチゴのような唇 どれをとっても貴方は女性で注目を浴びてしまうでしょう」
ガラムの言葉にクリスは驚きと恥ずかしさが入り混じり、頬を赤らめた時、咳払いが聞こえた。
「ガラム、愛する奥方がいるというのに口説いているのか?」
ルーファスだった。
後ろにロイドもいる。
「いいえ、口説いているのではありませんよ 彼女に生き方を諭していたのです」
ガラムは少し慌てた表情を見せて弁解した。
珍しく慌てているな 俺には口説いているようにしか聞こえなかったぞ?
「まあいい 本当に愛らしい娘だからな」
ルーファスはなおも弁解しようとするガラムを制して言った。
「腕の傷はわたしの魔法をもってしても残ってしまいますね」
若干えぐられたような傷跡に薬を塗りながらガラムは言った。
「これくらいかまわないです」
国王陛下の従兄弟なのでクリスも敬語を使っている。
「かまわないか……女性なら少しの傷でも大騒ぎだろうに」
「俺は男として育てられたから これからもそう生きるつもりです」
ガラムの薬を塗る手が止まった。
クリスはどうしたのかと顔を上げると、深いダークブルーの瞳と目があった。
「貴方は男として生きられません 周りが放っておかないですよ」
「なっ!なにを言っているんですか!?」
「見事なストロベリーブロンド、真っ青な空の色の瞳、髪に負けないくらいのイチゴのような唇 どれをとっても貴方は女性で注目を浴びてしまうでしょう」
ガラムの言葉にクリスは驚きと恥ずかしさが入り混じり、頬を赤らめた時、咳払いが聞こえた。
「ガラム、愛する奥方がいるというのに口説いているのか?」
ルーファスだった。
後ろにロイドもいる。
「いいえ、口説いているのではありませんよ 彼女に生き方を諭していたのです」
ガラムは少し慌てた表情を見せて弁解した。
珍しく慌てているな 俺には口説いているようにしか聞こえなかったぞ?
「まあいい 本当に愛らしい娘だからな」
ルーファスはなおも弁解しようとするガラムを制して言った。