左手のエース
晶先輩について、部室に入った。

晶先輩はあたしが部室に入ると
部室の扉を閉め、
あたしの目を見て言った。





「舞、

気持ちはやっぱり変わらない?」





あたしは胸がギュッとなる感覚を覚えた。






試合には……出たい…



だけど。


「…ごめんなさい。」





「……うん。

わかった。


早紀には部活終わったら言う。

どっちにしろ交代で
出るつもりでいるだろうし。」




晶先輩は悲しそうに笑って、
扉のほうへ向き直った。





「……舞と…

1度くらい同じコートに
立ちたかったな」



晶先輩はポツリとそう言うと、
あたしのほうに向き直って
ニコッと笑ってみせた。
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