鬼のお嬢
第5章:怪我と春

本物


大学に進む安全策を棄てた慶の未来が、本当にいいことだったのかは誰にもわからない。




ただ、今の慶はきっと両親から見て、今まででは一番、輝きを放ってるんだと思う。







―― 11月。―――




寒い季節がまた、この街へとやってきた。







『久しぶり♪』





『そうでもないじゃん(笑)』




那奈・葵・香奈・楓だ。





『あ!幸人くんは大学行って、彼女出来た?』





『いや、全然(笑)』





< 113 / 538 >

この作品をシェア

pagetop