鬼のお嬢
『本当にごめん…。あ、それ。取って貰ってもいい?』
幸人が座る時、たまたま棚の上の紙に幸人の手が触れた。
『あ、あぁ↑ほら、それ何?』
『春が、置いてったの。』
『しゅ…ん?って、男?』
『うん。うちの大学でエースなの(笑)サッカーのねぇ↑』
『そいつ、ここにいたの?』
『うん!学校から一緒についてきてくれて。』
幸人に取って貰った紙を、動かせる方の手で開くと、そこにはアドレスと電話番号が書かれていた。