鬼のお嬢

『何で……助けに…?』





『通りがかりで、火事んなってんの見ただけ。早く出ないと、死ぬぞ!』




煙だらけの道を、男はあたしを抱えて進んだ。







『上!!』




折れた木材が降ってくる。







『痛っ!避けきれなかったか!』




男の足に直撃した。







『大丈夫…?汗 あたし歩けるから、下ろして!』





『大丈夫だよ!!笑 俺は、よく怪我してる。慣れてるし、こんくらいは問題ない↑』





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