鬼のお嬢
『良かった…。』
あたしが幸人の腕へと倒れ込むと、
『よくやるよ(笑)うちのお嬢は…。あんたの方が重傷だろ↓ごめんな……俺、守りきれなくて。行ってやれなくて……。』
耳元で呟くように言った。
違うよ、幸人。
幸人は来なくて良かったんだよ…。
だって、あたしが怪我してる上に、幸人まで怪我したら、この街を守れる人……いなくなっちゃうもん…。
あたしが、本当に守らなくちゃいけないのは…
ううん。