鬼のお嬢

『ハハハ(笑)じゃあ、またね♪』




手をふり、春に背中を向けて歩き出した。




今日これから、あたしはまたお嬢に戻る。







― 幸人ん家。――




あたしは、地下の通路を通り、幸人の家に行った。







『ただいま♪』





『おかえり。』





幸人に、買ったお土産を渡した。







『大阪…楽しかったか?笑』





『うん。』





『何かあった?』




幸人には、あたしの些細な気持ちの揺れまで、気づかれてしまうようだった。





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