鬼のお嬢
―― 港。―――
『春?春はどこにいるの?』
『もうすぐ来るよ。』
さっきいた男も一緒だった。
『え…?呼んでるって、言ったじゃん。』
意味がわからなかった。
春が呼んでると言われて来たのに、すぐ来るって何?
『まあまあ(笑)』
あたしは肩に置かれる手を、弾いた。
『何すんだよ!』
キレた男に、
『待てって!こいつ人質だ…じゃなかった。春の大切な人なんだから↑』
別の男が言った。
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