鬼のお嬢

あたしが知ってる限りでは、春は誰に何と言われようとも、助けに来る人だった…はず。







『家…じゃないよ……。やっぱり心配で、朝待ち合わせた公園にいる。』





『今から行くから待ってて…。』




あたしはそう言い、電話を切った。







『おい。』





『あ…ごめん、幸人。あたし、春に会ってくる……。』





『会ってどうすんだよ…。』





『お嬢だって…言う(笑)それで、おしまい。あたしの中に春に対しての…何かわからないモヤモヤがあるの。』





< 266 / 538 >

この作品をシェア

pagetop