鬼のお嬢
あたしが知ってる限りでは、春は誰に何と言われようとも、助けに来る人だった…はず。
『家…じゃないよ……。やっぱり心配で、朝待ち合わせた公園にいる。』
『今から行くから待ってて…。』
あたしはそう言い、電話を切った。
『おい。』
『あ…ごめん、幸人。あたし、春に会ってくる……。』
『会ってどうすんだよ…。』
『お嬢だって…言う(笑)それで、おしまい。あたしの中に春に対しての…何かわからないモヤモヤがあるの。』