鬼のお嬢

―― 2月。―――




あたしは2月になっても、春とは、あれっきりだった。







『紗波。今日の夕方空いてる?』


夢がいきなり、あたしにきいた。





『今日は、昔の友達と久しぶりに会う約束しちゃってんだぁ↓何か急ぎの用事だった?汗』





『そっか。ううん(笑)なら、近いうちに遊ぼう?』





『明日なら大丈夫だよ?』





『じゃあ、明日遊ぼう♪』







夢が個人的に誘ってきたのは、これが初めてだった。





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