鬼のお嬢

『それは…?』





『それは……あたし、家出してるの(笑)だから…。あたし用事があるから、そろそろ行くねぇ↑』





『どこに?』





『どこだっていいでしょ!春には関係ない!もう…あたしのことはほっといて……お願いだから。これ以上、あたしには関わらないで。』





『紗波…。』




あたしを呼び止めようとする春の声が、とても切なく聞こえた。







あたしは可愛くない…。

こんなあたしは嫌い。



強がってばっかりで、誰かに寄り掛かることすらしない…。





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