鬼のお嬢

『春……大好き…だった。本当は…大…好きだったよ…。幸人のことも……あたしは…大好き……だったから…だから…』





『もういい。もういいから!』




あたしは…そっと目を閉じた。







―― 手術中。――




『春…悪かった。先生のとこに状況を聞きに行ってて……。』





『いや…俺が守れなかったんだ……。』





『でも…何で、水城が春を守った?』





『思い出したんだ…俺が刺される瞬間に。』






< 408 / 538 >

この作品をシェア

pagetop