鬼のお嬢

俺が部屋から出ていけば、紗波のことだから、きっとこの男を倒すことだって出来る。







『兄ちゃん、ふざけんなよ?殺されたいの?』




男はポケットから、ナイフを取り出した。




でも俺は、少しでも紗波に危険が及ぶのは嫌だった。







『嫌ぁ!!!!! 早く、逃げて!!涙』




紗波が泣いている。






『嫌ぁーーーー(涙)』







俺は男に近づき、持っていたナイフを手で握った。




俺1人なら、もう少し無茶も出来たのに…(笑)





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