鬼のお嬢
だって……俺は、闇の男だから。
きっと、自分は怪我をせずに、男を捕まえられた。
でも、やっぱり、紗波にだけは危害を加えられないように…こう止めるしか…。
ポタポタと血が流れ出て、それを見た紗波は、その場に座り込んだ。
俺が男の耳元で、
『地獄を見たくないなら、やめときな…。ここにいるのは、お嬢だけじゃない。俺は、闇の男 Haruto。2人を相手にしちゃ、あんたは勝てないさ。』
そう言うと、男はナイフを離した。