鬼のお嬢
第10章 たくさんの愛
仲間
あたしは、間違ってたのかもしれない。
お嬢で居続けることが駄目だとは、誰も言っていない。
ただ、あたしの命は1つしかない。
そのことに一番気付いていなかったのは、あたし自身だった…ということだ。
― この日の夜。――
あたしは、先生の所へと行った。
『先生…。』
『無理をするのは、許可出来ないよ。』
『いえ…そうじゃなくて……無理は絶対にしないという条件付きで、家に帰ることを許可してほしくて。』