鬼のお嬢
『おい!Haruto!』
『幸人にも、中込にも、迷惑かけたな。…お嬢。俺が富谷の気持ちがわかったのは………
俺が、富谷本人だからだ。今日話そうと思ってた。ごめん。』
春が……富谷…?
…思い返してみたら、おかしな点はたくさんあった……。
春が“ 水城 ”と一度だけ呼んだこともあったし、
“ あの商店街 ”と、商店街のことも知っていた。
最初から、あたしがお嬢だと知っていたことにも納得がいく。