鬼のお嬢

『ハハハ(笑)ありがたいねぇ!』





『この街の人たちは、皆お嬢が好きなんだ。強くてカッコイイお嬢に。』




強くなんてなくて、怪我ばかりのあたしだけど、それでもお嬢が好きだと言ってくれるのが、とてもありがたかった。







―― 幸人ん家。―――




『幸人。』





『ん?』





『ありがとぉ。』







あたしを見ていてくれて、気の強いあたしを好きと言ってくれて、いつも守ってくれて…




ありがとぉ。





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