鬼のお嬢
幸人と会ったのは、小学校に入る前。
幸人が突然、隣に引っ越してきた時だった。
あたしは知らずに、近くの公園で遊んでいた。
すると、小学生の何人かが来て、
『どけよ。ここは俺らが使う。俺らの砂場だ↑』
その公園の砂場にいた子が無理矢理にどかされていた。
『お兄ちゃんたち。この子が先に遊んでたんだよぉ?それに、ここは皆の遊ぶところなんだよぉ?仲良く遊ばなきゃいけないんだよぉ?』
この頃から、あたしは正義感に溢れていた。