鬼のお嬢
『水城さん。授業始まりますよ!』
後ろから、教授の声がした。
『あ。はい(笑)じゃあ、あたし行きますね↑ぶつかってしまって、本当にすみませんでした。』
長谷川 春に頭を下げ、あたしは教室へと急いだ。
長谷川 春と話したのは、これが初めてだった。
長谷川 春は、プロからも誘いが来るほどサッカーが上手く、皆にも優しいことから、男女問わず人気で、特に女子からは「キャー、キャー」とスターのように騒がれていた。