鬼のお嬢

『わからねぇ…↓』




あたしは、そこにうつる少年が万引きをするには、何か理由があるような気がした。










『なぁ!あれ…じゃね?』




幸人が指差す先に、その少年は立っていた。







雑誌のコーナー。


少年は雑誌へと手をのばし、カバンへと運ぼうとした。





『ちょっと。いいかな?』




あたしは少年をとめて、事務所へと連れていった。





「何で盗んだ?」ときく店長に、少年は「ムシャクシャしてたから。」とこたえた。





< 99 / 538 >

この作品をシェア

pagetop