恋するひよこ ~不良少年と私~
ひよこの不幸
その日の私の運は、最悪だった・・・。
「・・・ひよこちゃん、ひよこちゃんっ!!」
「はい、店長・・・。」
このあだ名は、私のバイト先のカフェレストランの店長がつけてくれたあだ名だ。
私の「ひな」っていう名前と、まだ高校生で若いからっていう理由でつけてくれたものだ。
私は布きんを洗っていた手を止め、店長の方へ顔を向けた。
「店の前で、高校生がケンカしているのよ~・・・
あの制服は、ひよこちゃんのとこよね。
止めてきなさい!!」
いきなり言われた、無理難題。
「へ・・・?
むっ、無理・・・です・・・。」
ケンカって・・・・あの不良と不良の・・・アレでしょ!??
無理!!
そう思った私は断る。
・・・が、店長は・・・
「やらないと・・・
クビ・・・だよ??」
と、にっこり私に微笑んできた。