ミルクティー
ピンポーン


ガチャ―――


「……」

「陸?」


玄関を開けてくれたのは陸。
けど…


「どうしたの?」

「……」


何も言ってくれない。
ただ立って私を見ているだけ。


「り、陸?」


ど、どうしよう?
私なにか変かな?


「陸、雛那ちゃん来た?」


海斗だ。
陸の様子が変だよ!!


「陸?どうした?」

「紙とペン」

「は?」

「紙とペン、用意して」

「お、おう」


何?
急にどうしたの?


陸はリビングの方へ行ったと思うとテーブルの上で何かを書いている。
私は海斗に案内されていつもの席に着いた。

「ちょっと待っていてね」

「う、うん」


何があるんだろう?
私は遠くから陸を見ている。


いつもと違う真剣な顔をした陸。


周りの音なんて耳に入っていないみたい。
自分の世界に入っている。


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