ミルクティー
「雛那ちゃん」
名前を呼ばれ、斜め上を見上げた。
そこにはいつもの笑顔で私の分の“ミルクティー”を持っている海斗が居た。
その笑顔を見ると自然と私も顔が緩む。
「陸、どうしたの?」
「あれはいいデザインが思いついたんだよ」
「デザイン?」
海斗は私の隣に座って教えてくれた。
今度大学で開かれる『ファッションショー』のデザインを考えていた。
テーマは特に決まっていなく陸は何がいいか考えていたみたい。
そしてデザイン画の提出が迫っている。
「陸、大変そうだね」
「まぁね、真っ白なところから自分でやるから」
「私、邪魔かな…?」
「そんなこと無いよ。
もう少しここにいな。
陸の絵、見たいでしょ」
『上手いからビックリするよ!』
って海斗が言うからもう少しここに居ることにした。
真剣な顔の陸を遠くから見ている。
「絵が完成するまでお喋りしてよっか」
「けど、迷惑に…」
「今のあいつのは何も聞こえていないよ」
「ホント?」
「ホント」
海斗がコソコソ話すから私までコソコソ話しちゃった。
そして2人で顔を見合せて笑っちゃった。
ポチャン
温かなミルクティーが落ちた。
この温かさ。
私、知っている。
どこかで感じた事、ある――――
名前を呼ばれ、斜め上を見上げた。
そこにはいつもの笑顔で私の分の“ミルクティー”を持っている海斗が居た。
その笑顔を見ると自然と私も顔が緩む。
「陸、どうしたの?」
「あれはいいデザインが思いついたんだよ」
「デザイン?」
海斗は私の隣に座って教えてくれた。
今度大学で開かれる『ファッションショー』のデザインを考えていた。
テーマは特に決まっていなく陸は何がいいか考えていたみたい。
そしてデザイン画の提出が迫っている。
「陸、大変そうだね」
「まぁね、真っ白なところから自分でやるから」
「私、邪魔かな…?」
「そんなこと無いよ。
もう少しここにいな。
陸の絵、見たいでしょ」
『上手いからビックリするよ!』
って海斗が言うからもう少しここに居ることにした。
真剣な顔の陸を遠くから見ている。
「絵が完成するまでお喋りしてよっか」
「けど、迷惑に…」
「今のあいつのは何も聞こえていないよ」
「ホント?」
「ホント」
海斗がコソコソ話すから私までコソコソ話しちゃった。
そして2人で顔を見合せて笑っちゃった。
ポチャン
温かなミルクティーが落ちた。
この温かさ。
私、知っている。
どこかで感じた事、ある――――