ミルクティー
先生逹は出来れば中間テストの前の時間を使ってやりたい。


けど大学側ではそれが無理。


みんな予定を合わせようとしてくれてはいるらしいけど…




うまく合わない。





「もしかして講演会の事で何かあった?」


いつもだけど海斗は痛いとこをついてくる。


「講演会の事は気にしないで。
大丈夫だから」




嘘。



本当はイヤでイヤで仕方ない。


どうしていいかわからない。



「学校で何か言われたら言ってね。
俺も何とかするから」


「………うん」




そんな優しい事、言わないでよ。

私、1人で頑張るって決めたのに。



目が熱くなる。


私は海斗の手をそっと握った。






「少しだけ、今だけでいいから…

お願い」





今だけ

今だけでいいから

ちょっとだけ海斗の優しさに触れさせて――――

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