ミルクティー
「まだ俺に聞きたい事、あるよね…」


「えっ…」



いったい何の事だろう?

特に話す事は…



「前も、言ったよね。

『雛那ちゃんは嘘がつけない正直な子だね』って…


何か聞きたい事、あるんでしょ?」



やっぱり海斗には私の『嘘』がバレていたみたい。



私は観念して正直に話し始めた。





食堂で結衣さんの事を話す海斗をみて結衣さんを

『海斗の彼女』

と勘違いしたこと。


正直に話したのに…

海斗は笑いだした。


「あははは…


結衣と俺は“絶対”に合わないから付き合わないよ。


結衣には修矢がちょうどいいんだよ」


「修矢さんと結衣さん…仲良さそうだった」



大学で会った2人はとても幸せそうだった。


私もいつか2人のようになりたいな…



「けど何で結衣と俺が付き合っていると思ったの?」



そうか…

海斗にしてみればここが1番の疑問だよね…


どうしよう、言った方がいいのかな?




名前を呼び捨てで呼んでいたから…



なんて言えないよ、恥ずかしすぎて。



「ただなんとなくだよ…」


苦し紛れの言い訳だ。

けど、こんな言葉は海斗には通じず―――



「隠し事はダメだからね」



うぅ…

別に隠しているんじゃなくて…


けど、隠している事と同じかな?



「雛那ちゃん?」


「ほえ…?」


「難しい顔している」


「そんなこと無いよ」



< 192 / 353 >

この作品をシェア

pagetop