ミルクティー
赤くなった顔を見られたくなくて私は海斗の首に手を回し

抱きついた。



「雛那ちゃん?」



ちょっと海斗はビックリした感じで呼びかけてきたけど…




なんで急に抱きついたかわかって

また少し笑っている。




「全く…」



ちょっと声は呆れた感じだけど声と同時に


背中をポンポンってしてくれた。




声は呆れているけど…



その手は

優しくて、温かった。




海斗の温度は落ち着く。












ポチャン―――

ミルクティーが落ちる。


温かい1滴。


どこかで感じた事のある温かさ。








「海斗…」


「何?」


「海斗って…温かいね」


「……ありがとう」




あ…返事まで間があった。


言っている事、わかってくれたかな?







まぁいっか。

ただ言いたかっただけだから―――




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