ミルクティー

紅葉

「うわぁ〜」


「どう?
キレイでしょ?」


「うん」



ここから見える赤や黄色…



「スゴい!スゴい!」


「ここから見る紅葉は俺が知っている中で1番綺麗に見える場所♪」


本当に海斗の言った通り。

私もこんなに沢山の赤や黄色…


見たこと無い。




けど…


「海斗…
人、あまり居ないね」


ここまで来る間にすれ違った人なんて数えるくらい。
それに四角い大きな板?みたいな物を持っている人がちらほら遠くに見える。



なんだろう…

あの人たち。


「ここに来る途中に絵を描ける場所があるんだ。
そっちの方がここよりも広くて向こうに行く人が多いんだ。

見えるでしょ?遠くにいる人たち…」


「うん…」




へぇー…

知らなかった。

あの大きな四角い板みたいなのは『キャンパス』だったんだ。



「ここは気に入ってもらえたかな?」


「もちろん」



気に入るに決まっているよ。



だって…

この景色、独り占め…

できちゃいそうだもん。



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